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はじめての中国・アジア転職コラム

第32回:海外渡航前の予防接種。中国・東南アジアでリスクのある感染症

海外就職ノウハウ 2023-09-11



海外渡航前に推奨されている予防接種ワクチン


こんにちは、カモメ編集室です。
海外と日本では感染症にかかるリスクや医療環境が異なります。国によっては、日本よりも感染リスクが高いものがあるため、海外渡航が決まったら推奨されている予防接種について確認するとよいでしょう。感染症にかかるリスクとその予防接種について十分に理解したうえで、接種するかどうかを決めることが大切です。

以下に中国と東南アジアへ渡航するさいに、予防接種が推奨されている感染症についてまとめました。ご確認ください。

海外渡航前に予防接種が推奨されている感染症

海外渡航前に推奨されている予防接種ワクチン

※狂犬病:犬や野生動物との接触が予想される場合は推奨されている
※日本脳炎:農村部に長期滞在する場合は推奨されている

<参考>
厚生労働省検疫所FORTHホームページ
こちら


ワクチンは複数回、期間を開けて接種する必要がある

ワクチン接種は1回だけでなく、複数回受ける必要があることがほとんどです。また、その人の接種歴やワクチンの種類によっても回数やタイミングは異なります。以下に接種間隔と費用の目安を記載しています。あくまで目安ですので、くわしくは受診クリニックや医師へ確認するようにしてください。

A型肝炎
【接種間隔】2~4週間隔で2回接種します。6か月後にもう1回接種すると少なくとも5年以上の効果が続くとされています。
【費用】1回7,700円(海外渡航者向けの予防接種に対応する都内の某病院の場合)

B型肝炎
【接種間隔】4週間間隔で2回接種し、20~24週間後に1回接種します。
【費用】1回6,270円(海外渡航者向けの予防接種に対応する都内の某病院の場合)

破傷風
【接種間隔】小児期に定期接種を受けている場合は、追加接種1回です。
【費用】1回3,740円(海外渡航者向けの予防接種に対応する都内の某病院の場合)

狂犬病
【接種間隔】ワクチンの種類によって異なりますが、曝露前接種であれば4週間隔で2回接種し、6~12か月後に1回接種するものなどがあります。(※曝露前接種をしていても、野良犬に噛まれた後(曝露後)には、再度ワクチン接種が必要です)
【費用】1回16,500円(海外渡航者向けの予防接種に対応する都内の某病院の場合)

日本脳炎
【接種間隔】基礎免疫がある方は、追加接種1回です。(基礎免疫の獲得のためのワクチンは1~4週間間隔で2回接種し、約1年後追加接種を1回します)
【費用】1回7,700円(海外渡航者向けの予防接種に対応する都内の某病院の場合)

ポリオ
【接種間隔】幼少期の定期接種を行い基礎免疫がある方は、追加接種1回です。
【費用】1回11,000円(海外渡航者向けの予防接種に対応する都内の某病院の場合)

<参考>
厚生労働省検疫所FORTHホームページ「海外渡航のためのワクチン(予防接種)」
こちら


内定から渡航までの期間が短く、予防接種が間に合わない人も多数

渡航前の予防接種を希望する場合でも、海外渡航が決まってから実際の渡航までの期間が短い関係で、予防接種を断念する方もいらっしゃいます。接種を希望する場合は、なるべく早く計画を立てるようにしてください。
今回は、実際に中国で働く4名の方に渡航前に予防接種をしたかどうかについて伺いました。

Aさん
渡航前の予防接種は受けていない
【理由】渡航日までに接種を完了することができないと判断したため
Bさん
破傷風のみ接種した
【理由】感染リスクが高いとされているもののうち、破傷風の予防接種は受けたほうがよいと自ら判断した
Cさん
渡航前の予防接種は受けていない
【理由】B型肝炎と破傷風のワクチンは成人後に接種歴があり抗体が残っていた。そのほかの感染症はリスクと費用を秤にかけて事前接種はしなかった
Dさん
A型肝炎、B型肝炎、破傷風を接種
【理由】コロナ禍により日本滞在期間が長かったため3つの接種を完了させた


海外で狂犬病ワクチンを緊急接種したケースも!

現地採用者のなかには、費用やスケジュールの兼ね合いで、渡航前の予防接種は受けていないという方も少なくないようです。しかしながら、渡航してから緊急でワクチン接種が必要になったケースもあります。

Aさん
中国へ渡航後、野良猫に引っかかれたため緊急で狂犬病ワクチンを接種しました。計3回の接種で、費用は1,000元程度だったと記憶しています。加入している医療保険が適応したため、費用は自己負担にはなりませんでした。狂犬病ワクチンを事前接種していた場合でも、曝露後接種は必要です。よって、狂犬病ワクチンを事前に受けるべきかどうかは、ケースバイケースだと思います。


***


海外渡航前の予防接種は個人の判断にゆだねられています。感染症のリスクと予防接種について十分に理解したうえで接種するかどうかを判断することが大切です。


2023/09/11




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