中国・広州就職体験談
中国・広州で働く!
藤井俊行さん
藤井 俊行さん(右から2番目奥) 1980年11月4日生まれ、千葉県出身
日通国際物流(中国)有限公司広州分公司に2007年3月より勤務
“歴史的な交易都市・広州の
物流最前線で働く日々。
その経験を継承していく人材になれたら"
このサイトを見ている皆さんの中には、現在、東南アジアの諸国に滞在していたり、学生として住んでいる方もいるかもしれない。日本の求人倍率は改善傾向にあっても、その国が気に入って、このまま残って仕事を探すべきかどうか悩んでいる方もいるのではないだろうか。今回登場いただく藤井俊行さんは、海外での留学を終えたときに、現地に残ることを選んだ。
■南方の雰囲気に魅せられ、留学後に海外就職
「大学時代に台湾地区と海南省に留学していたので、帰国して就職活動をするよりも、このまま残って現地採用として就職したほうが早く決められると思いました。華南地区を選んだのは、寒いのが苦手なのと、留学時代に滞在した南方の雰囲気が気に入ったからです。3か月で20社ほど受けたでしょうか。採用通知のあった数社の中から、現在の会社を選びました」
華南地区とは香港に近い広州、深センなど中国の南にある地域のことで、なかでも広州は歴史的に交易都市として発展してきた。日本の企業も工場や物流の拠点としているところが多い。
「現在は営業職で、別個に営業科も受け持っているので、その科の管理もしています。日本でも中国でも、物流は絶対に必要な縁の下の力持ち的な業界です。景気や社会の変化に影響されますので、業界のコスト感や情報力が、非常に磨かれますね」
■海外でキャリアを積むことに、違いを感じない
次に、現在住んでいる広州について聞いてみよう。
「香港にほど近く、上海ほど日本人が多すぎないので、異国感が豊かです。歴史的なものと現代的な高層建築の両方があって、非常に独特な雰囲気がありますし、食事も日本人の好きな広東料理ですから美味しいですね。香港に行けば、簡単に日本のものも手に入ります。ネット通販もありますから、生活に必要なものに不便はありません」
また、気になる中国の反日ムードについては、「交易都市であるという歴史から、外国人が暮らすことについて比較的受け入れてもらいやすい素地があるし、香港に近いせいか日本文化の受容にそれほど抵抗感もないようだ」とのこと。人の気質は情が深いという印象があるそうで、それは他の都市と異なる点なのかもしれない。
不満なところを上げるとすれば、「中国の大都市全般にいえる物価高騰。それにインターネットの回線速度や規制程度」だそう。オフはインドア派というが、現在の生活に点数をつけると「80点」という答えが返ってきた。足りない20点は、どうしても日本にいないと手に入らないものがあるからで、中国特有の事情というわけではない。つまり、実際は満点ということになる。
藤井さんの話を聞いていると、就職した場所は中国であっても、日本で仕事をし、キャリアを積むスタイルと何ら変わりはないように感じる。彼自身も同世代のビジネスマンと比べて何ら意識の差は感じないというから、外国にいる疎外感を持ったり、周囲に理解を得られず悩んだりすることもない。あえて違いを挙げるなら、現地の日本人のほうが、よくも悪くも日本人としてのアイデンティティを自覚せざるを得ないのだそうだ。そうだとしても、藤井さんは、この広州で肩肘張ることなくシンプルに働き、暮らしているように見える。
すでに勤続7年目、上司や環境に恵まれ、経験を積んでいる日々に手応えを感じている。藤井さんは自らそうとは言わないが、会社にはすでに欠かせない人材であるに違いない。そんな彼に10年後の自分はどうなっているかを聞くと、「はっきりしたイメージはないけれど」と前置きしながら、「経験値の蓄積をし、社内に継承できる人材になりたい」と答えた。
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