はじめての中国・アジア転職コラム
第29回:中国就労ビザ(Zビザ)の取得方法と必要書類について
海外就職ノウハウ 2024-06-03
中国のビザ取得条件は? 中国就労ビザの必要書類は8種類
こんにちは、カモメ編集室です。海外で働くためには、就労ビザの取得が不可欠です。
この記事では、中国就労ビザの取得方法と必要書類についてご紹介します。
2)大学または大学院の「卒業証明書」
3) 無犯罪歴証明書
4) 健康診断証明書
5) 証明写真画像
6) パスポート画像
7) 履歴証明書
8) HSK中国検定証明書(あれば)
それぞれの書類について、順番にご説明します。
1.過去勤務先の「在籍証明書」
任意の書式で作成する私文書です。筆者の場合は、カモメ人事から見本PDFをもらい、それを前職の人事に提出して作成してもらいました。その時点では、筆者は前職に在籍していたため、書類に記載する会社の在籍期間は入社から発行日までとしました。
職務証明書。会社印と人事担当者の印鑑が必要
2.大学または大学院の「卒業証明書」
学位以上を取得していることを証明するために、大学または大学院の卒業証明書が必要です。ただし「卒業証明書」には「学位」が記載されていないこともあります。
筆者の出身校も学位記載がなかったため、追加で「卒業証書のコピー(※1)」を準備しました。「卒業証明書」と「卒業証書のコピー」のふたつを用いて、学位証明を行うことも可能です。
(左)卒業証明書イメージ。学位が記載されていない場合もある。ただし、卒業証明書に学位記載がなくても学位証明書として認められるケースもあるそう。 (右)卒業証書イメージ。基本的に学位が記載されている。現物を使用すると二度と使えなくなるため、必ずコピーを使用すること。
3.「無犯罪歴証明書」
正式名は「犯罪経歴証明書」と言い、「渡航証明」や「犯罪履歴証明書」とも呼ばれています。自身が所属する警察署で発行されます。筆者は東京都内に住民票があったため、「警視庁」で申請を行いました。申請時に指紋採取が必要なため、必ず本人が訪問する必要があります。約2週間後にある受け取りも、郵送不可。ただし、委任状を書けば代理受領が可能です。くわしくは警視庁の「渡航証明(犯罪経歴証明書)の申請について」をご確認ください。
犯罪経歴証明書。
4.「健康診断証明書」
中国大使館や領事館が認証した医院で作成します。筆者の場合、ビザ申請代理店が手配してくれた医院で健康診断を行いました。診断書は、代理店からカモメ人事へ直接渡されたため、筆者が現物を見ることはありませんでした。
5.「証明写真画像」
中国のビザ用証明写真の規定は非常に厳格です。縦4.8*横3.3cm、背景はかならず白色。そのほかにも細かい規定が定められています。くわしくは中国领事服务网「中国签证申请相片规格要求(最新版)」をご確認ください。
・背景は白で無背景(背景と同化する服はNG)
・6ヵ月以内に撮影したカラー写真
・写真の上から頭頂部までは3㎜~5㎜
・写真の下から顎ラインまでは7㎜以上
・顔の長さ2.8cm~3.3cm、顔の幅1.5㎝~2.2㎝
・フレームの太いメガネの着用不可(メガネなしを推奨)
・額や眉毛、耳が隠れた写真は不可
・正面前向きで目を開け、口を閉じる
・装飾品(ピアス、ネックレス、帽子、スカーフ等)は不可
6.「パスポート画像」
自身のパスポートをスキャンした画像でOK。パスポート残り期限が1年間ある必要があります。 なお、結婚などを理由に卒業証明書とパスポートの姓が異なる場合は、同一人物であることを証明するために戸籍抄本などが別途必要です。
7.「履歴証明書」
任意の書式を用いた私文書です。カモメ人事から受け取ったフォーマットをもとに、自身のプロフィールや職務歴を記入し作成しました。
8.「HSK中国語検定証明書」
準備できる方は提出しましょう。中国語スキルを証明できる書類があったほうがビザ取得には有利なのです。
以上の1~8までの書類は、約2~3週間程度で集めることができるはずです。しかし、書類が集まったからといって、これで終わりではありません。むしろ、ここからが始まり。つぎに、2「卒業証明書」&「卒業証書コピー」と3「無犯罪証明書」の3つの書類について、公証役場での「公証人押印証明」と日本外務省による「アポスティーユ」を得る必要があります。
それについては、次の「公証人押印証明・アポスティーユ編」でご紹介します。
※1 原則として、学位証明に卒業証明書を利用するには、学位記載が必須です。しかし、実際には、学位記載のない卒業証明書であっても「最高学位証明書」として使用することができるケースも多いようです。会社やビザ申請代理店に確認するようにしてください。
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