はじめての中国・アジア転職コラム
第27回:海外転出届を出すメリット・デメリット
海外就職ノウハウ 2023-03-21
滞在期間が1年未満は海外転出の届け出は必須ではない 海外転出届を出すメリット 海外転出届を出すデメリット
海外赴任や海外転職など、日本国外へ引っ越す場合、あらかじめ「海外転出届」を出す必要があります。
ただし、海外の滞在期間が1年以内の場合は、必ずしも海外転職届を出す必要はありません。
あらかじめ、海外転出届を出すメリット・デメリットについて確認しましょう。
住民税は前年度の収入に基づいて、毎年1月1日に住民票がある市区町村から課税されます。つまり、1月1日時点で海外転出届を出していて、日本の住民票を抜いている場合は、住民税の支払い義務がなくなります。逆を言えば、1月1日以降に海外転出届を提出した方は、住民税を必ず支払わなければなりません。
年金の加入義務がなくなる
住民票を抜くと、年金の支払い義務がなくなります。国民年金に任意加入する場合は月々16,520円の支払いが必要です(※令和5年度保険料)。くわしくは「第25回:海外移住者は国民年金を払う、払わない?」を参考にしてください。
健康保険料の支払い義務がなくなる
海外転出届を出すと、健康保険料の支払い義務がなくなり、金銭的な負担が軽減されます。逆に出さないと、健康保険料の支払いが必要になってしまいます。
在外選挙制度を利用できる
海外転出届を出した場合には「在外選挙制度」を利用することができ、日本国外で選挙投票が可能です。逆を言えば、海外転出届を出していない方は、在外投票はできなくなってしまいます。
住民票を転出すると、国民健康保険の加入ができません。国民健康保険は必要な書類を集めれば海外でも使用できるのですが、その制度を利用することができなくなります。
マイナンバーが失効する
海外転出届を提出するとマイナンバーカードは失効します。もちろん住民票も失われるため、免許証などの別の身分証を所有していない方は、日本国内での身分証がパスポート以外にない状態となります。
海外の滞在期間が1年未満であれば、転出届を出すか出さないかは選択が可能です。あらかじめメリット・デメリットをお調べのうえ、選択するとよいでしょう。
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