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カモメ編集部通信

上海市内の部屋探し(お引越し)

現地スタッフブログ 2022-10-12

こんにちは!カモメのIです。

会社の近くのマンションに住んでいたのですが、所有者が部屋を売ったため、引越をしなければいけなくなりました。
参考になるかはわかりませんが、上海での部屋探しの方法と引越方法をまとめました。


〇突然の連絡
最初は、突然所有者から私が住んでる部屋を売ることにしたと連絡がありました。

ちなみに所有者からもし買うなら売りますよと言われましたが、上海の不動産は東京以上に高く、私が住んでいた部屋は古く(築30年以上)設備が悪いにも関わらず、おそらく日本円で1億円は超えていると思います。当然、買えるわけがありません、、、(駐在員向けの高級な部屋ではなく、現地の一般的な部屋です。)

ちなみに私が住んでた部屋でも、住まいのトラブルはそれなりにありました。
・急に部屋全部の電気がつかなくなる、原因究明まで2~3日の間電気無し(ちなみに部屋内にブレーカーがない作りでした。)
・浴室の水漏れから、工事で2~3日トイレが使えない。
・エアコンが古く水がぽたぽた。最後は配線から火を噴く(一瞬でしたが、、、焦りました)
・蛇口の水が止まらない。(ぽたぽた程度ですが)
・コロナで上海封鎖中に冷蔵庫が壊れる。(4月下旬に壊れたので、1か月以上冷蔵庫なし、一瞬頭が真っ白になりました。)
・雨漏りあり(年に1,2回、長時間の暴風雨の時)

雨漏りの跡


同僚に聞いても、みんな何らかの住まいトラブルを体験しています。住まいトラブルは、残念ながら中国在住者あるあるだと思います。

仕方ないので、もし新しい所有者が投資用不動産としての購入で自分で住まない場合は、引き続き住めるように伝えてほしい旨を伝えました。
住み続けられる可能性もあったため、決まるまで住み続けて、購入候補者と仲介会社の内見にも対応していました。その際に住み続けられない場合を想定して、2社の不動産仲介会社の担当者と連絡先を交換しました。

しかし残念ながら、新しい所有者は自分で住むということになり出ていかなければならなくなり、部屋探しが始まりました。
9/2にそれを伝えられて、できれば契約の期間の9/18までに退去してほしいと言われて、部屋探しが始まりました。


〇部屋探し
連絡先を交換していた仲介会社(链家,中原地产)の担当者にチャットで連絡を取り、場所と予算などの条件をお伝えして、めぼしい物件情報をもらいました。その中で良さそうな部屋をピックアップして内見に行きました。(一人の方は偶然ですが日本へ留学経験があって、日本語で対応していただけました。)

不動産屋


また同時に、中国の部屋探しアプリもインストールして探すことにしました。 使ったアプリは、自如とWellceeです。

部屋探しアプリ


・自如(ziroom) … 電気料なども込みで若干手数料などが高いとのことだが、間に入って対応してくれるらしい
・Wellcee    … どちらかというと個人間のやり取り、英語などで対応できる人も多い

部屋探しアプリの画面


結果的に不動産仲介会社で決めたため、結局地域の相場把握にしか利用しませんでしたが、 地域や部屋の広さなど様々な条件で、好みの物件を探すことができます。
他にも登録すると、たくさん候補物件を推薦してくれるサービスもあるようです。

最初に3つほど見せてもらった中で、まずまずのところが見つかりました。
内見以外の他の候補物件もいまいちで、前回探すのが大変だった記憶もよみがえってきたことや、最初に見せてもらった部屋が悪くなかったこともあり、他を探している間に他の人に決まると後悔しそうだったので、1日だけ考えてそこに決めました。またこちらが良いと思っても、外国人には貸してくれないケースもあるようです。

日本と違って内見の際に、本当に汚いところもあります。夜逃げしたのかと思うような荷物が散乱している部屋などもあり圧倒されました。ただ、自分で掃除するか、掃除業者に頼めばきれいになる可能性はあるので、荷物の散乱などに圧倒されずに、冷静に設備を判断する必要があります。(中国の場合、自分で住みやすく手を加えたりすることを想定しているようです。)
日本で部屋を探す場合と同じですが、日本以上にしっかりと必須条件と妥協できる部分を明確にする必要があります。

今回内見で初めて知ったのは酒店公寓(マンション)という形態です。その名の通り(酒店はホテルの意味)ホテルにも使われるようで、観光客が出入りするため、騒音や安全面で長く住むには適さないと感じました。短期の一時的な住まいの場合はよいかもしれません。

結局、最初に見たところが良さそうだったので、 家賃や初期費用などを確認して、契約したい旨を伝えました。あと、担当者が大家に交渉してくれて、当初よりは少し安くしてくれました。


〇契約
正式な契約の段階では、仲介会社に行ったのですが、書類記入は別の担当者が出てきて、契約書に記入する家賃はいくらかと言われたときに(前日に話していた内容が伝わっておらず)ちょっと大丈夫かと思ったりもしました、

契約書も確認のために事前にフォーマットは送って貰いました。(ただ、見ても大してわからないので、一般的なフォーマットであることの確認ぐらいですが、、、)

送ってもらった契約書


勝手を知らない外国人である私に丁寧に対応してくれた上、中途半端な中国語と重要なところは文字でのやり取りでなんとかなりました。部屋を探してくれた担当者の方が非常に親切な方でとても助かりました。

他の契約手段はわかりませんが、大手仲介を通した場合は最初に支払うのは、
敷金(家賃の1か月)、手数料(家賃の半額)、3か月分の家賃というケースが多いようです。
アプリを利用した部屋探し等、様々な方法はあると思うので、家賃や手数料は、変わってきます。おそらく全く同じ部屋であっても、どこが仲介するかによって、仲介料や家賃すら変わるケースもあると思われます。

今の上海では騙されるということは少ないとは思いますが、初回に払う金額はかなり大きいので、多少不安はありました。ただ大手仲介会社の安心感もあって、最悪命まで取られることはないからと担当者を信じて、契約書にサインしました。

色々な人に助けられて、何とか契約することができました。
あと、費用は高くなるかもしれませんが、上海には日系の仲介会社もあります。どうしても上手くいかない場合は、最終手段として日系の不動産仲介会社に駆け込むつもりでした。


〇引越
同僚に聞くと、引越業者はタオバオで検索で出てきたところに頼んだというアドバイスをもらったのですが、見てみると少しハードルが高かったので、微信で「搬家(引越)」と検索したら、WEBから手続き出来てわかりやすいサービスが出てきたので、そちらで頼むことにしました。

引越アプリの注文画面


箱詰めしてくれるサービスもありますが、荷物が少ないことや、値段、中国語コミュニケーションの問題もあり、自分で段ボールを用意して荷物を詰めました。段ボールはタオバオや京東に注文すれば、1日で来ました。

引越の手続きは、3日前に手続きしましたが、市内の場合はその程度で良さそうです。(直前も選択できるので、空いていれば1日前でも問題ないかもしれません。)

私の選択した小さな車のサービスは、中程度の段ボールで12箱ぐらいとのこと荷物が多ければ、さらに大きめのワゴン車を選択する感じです。
含まれるのは梱包した段ボールを前の部屋から、引っ越し後の部屋まで運ぶのは含まれています。エレベーターがなければ、費用増になります。

WEBから予約は完了するのですが、すぐに確認の電話がかかってきます。私では対応できず同僚に助けてもらいました。結構、色々聞かれます。
荷物の量の確認、おそらくワゴン車に入るか基本的な確認。大事なものは別に分けて印をつければ注意して運ぶよとか、近くに駐車できますか?(100M以上離れると追加料金)。などなど
費用は引越の距離が近かったため118元で、最初に手付金20元を支払いました。(試しに30kmぐらい離れた場所を選択しても300元ぐらいでした。)

いずれにしても家賃などの大きな費用に比べると運送費は非常に安いので、費用としては無視してもよいレベルだと感じました。

実際の引っ越し作業は、近くて荷物が少ないこともあり、1時間ぐらいで終了。 距離が短かったこともあり、荷物は壊れることもなく無事に運べました。荷物を運び終えて残りのお金を払うときに、アンケートで5つ星をつけてほしいとアピールも忘れずにあり、特に問題なかったので5つ星評価をつけて荷物の引越は終わりました。

特に引越が決まってから、荷物を移動させるまでは、落ち着かない日々が続きましたが、ようやく少し安心できるようになりました。

引越前のマンションは、さすがに長く住んでたので、特にコロナ禍でお世話になった居委(町内の世話役の方)や、 隣の方には、ちょうど顔を合わせたときに時に引っ越すのでお世話になりましたと伝えました。あと、コロナで封鎖中にもらった配給の食料等で、食料や調味料等の食べきれないものはお世話になった方にあげました。


多すぎて消費できない配給品


長く住んでたので、お世話になった気持ちを込めて掃除して部屋を返しました。最初は本当に汚かったのを自分で片づけたので、来た時よりきれいな状態でお返しできたと思います。
最後に大家さんに鍵を渡して、その際に敷金の大部分を返してもらえました。(一部は残りの光熱費支払い後とのこと) 通常、上海では返却時に問題がなければ、敷金は戻ってくるようです。


〇まとめ
まだ荷物が全部は片付いていないものの、住まいがないという状況は避けることができました。

肝心の住まいですが、長く住んでみないとわからないものの、今のところ大きな問題はなく良い部分も悪い部分もありますが、差し引きゼロでこれまでと同じぐらいの生活ができています。

まだ終わってない手続きもありますが、引っ越し後に以下の手続きを行いました。

・<<重要>>臨時宿泊証明書の登記(临时住宿登记证明)
・水道、ガス、電気の支払い確認(前の人の未払いで電気を止めますよの張り紙が来て、大家に連絡)
・マンションのグループチャットへの登録(コロナ関連のPCR検査等の情報共有で使用)
・ブロードバンドネットワークの移設、など

引越後にいくつかの手続きはあるのですが、その中で最も重要なことは「臨時宿泊証明書の登録」です。 実は登録が遅れて、警告を受けるという状況になってしまいました。

ネットで登録できた時期もあったのですが、現在は改修中でネットからの申請はできず、最寄りの警察署に手続きに行く必要がありました。 少しぐらい遅れても大丈夫だろうと甘く見ていたところもあって、引っ越してから手続きが遅れてしまい(約10日)、別途警告文を発行すると言われました。 以前は、多少の遅れでもそこまで問題視されることはなかったようなのですが、地域的な問題か、それとも、最近のコロナ問題で人の動きを捕捉する必要があるためか、かなり厳しく指摘を受けました。

そのため、中国では引っ越し後は臨時宿泊証明書の登録手続きは必ず忘れずに行うようにしましょう。(法律では24時間以内のようです。必要な資料:パスポート、パスポートのコピー(顔写真と居留許可のページ)、賃貸契約書のコピー、大家の身分証のコピー(あれば))

最後に、中国の部屋探しは探す期間が長ければよいというわけではなさそうです。というのは、探しているうちに良い物件はすぐに決まっていきます。ある種の割り切りと早い決断が必要なようです。引越前のマンションの別フロアも紹介してくれていたのですが、内見する前にすぐに埋まりました。そのため、気に入ったところが見つかれば、早めに決断する必要がありそうです。
現在の契約が残っている場合は、多少の重複期間の費用を気にしなければ、ゆっくりと自分が満足できる物件を探すことができると思います。
(保証金を払えば、数日間の取り置きもできる場合もあります。)

私は退去期限も決まっていたことや、慣れない中国上海での引越で余裕もなかったため、条件に合うところを直感で決めましたが、余裕がある人は中国の物件巡りも楽しいかもしれません。あと同じ建物でも日本と大きく異なり、部屋ごとに内装、設備はかなり異なることが多いため、必ず部屋は見せてもらいましょう。

変化の速い中国ではいろいろな仕組みがすぐに変わることがありますが、もし今後上海で引越を考えている方は、参考にしていただければと思います。(参考になるかはわかりませんが、、、)


2022/10/12